今回は楡周平さんの『バルス』を紹介します。
ネット通販会社の物流センターを舞台に楡周平さんが、日本社会の危機を斬っていきます。
ビジネス系小説をお探しの方にオススメです。
こんな方におすすめ
- 楡周平が好き
- ビジネス小説を知りたい
- 小説に出てくる難しい漢字を理解して、さらに作品を楽しみたい
書籍情報
出版社:講談社
発売日:2021年4月15日
頁数: 496頁
文庫版
※単行本:2018年4月 講談社より刊行
Contents
『バルス』内容紹介
トップレベルの私立大学に通う百瀬陽一の就職戦線は冴えなかった。名の知れた大企業への就職に囚われていた陽一は、再チェレンジする為に就職留年を決める。留年のあいだ派遣会社を通じて世界最大のネット通販会社《スロット》の物流センターで
非正規労働者としてアルバイトをすることに。そこで見たのは、派遣労働の過酷な職場環境、さらに膨大な商品の運送業務に忙殺される大手総合物流企業の厳しい現場だった。
東京から各地方に向かう東北・東名・中央・常磐など主要高速道路で、ほぼ同時に宅配便を配送するトラックが走行中に荷台から出火し交通麻痺となる。格差社会への不満を抱えた集団「バルス」により犯行声明がマスコミに届き、次なる犯行予告が伝えられた。宅配会社は荷物の受け付けを中止、それに伴いネット通販会社の出荷も停止、あらゆる産業で事業が滞りはじめた。追い打ちをかけるように、バルスは予想を超えた要求をつきつけてきた!講談社より引用
『バルス』登場人物一覧
スロット関係者
・百瀬陽一(ももせ よういち) 慶明の学生 就職浪人となる
・坂田(さかた) 労務担当 新青運輸社員
・渡部紀和(わたべ のりかず) イースタン電器にリストラされた
・海老原涼子(えびはら りょうこ) シングルマザー
・柳田逸郎(やなぎだ いちろう) センター長
・上島(うえしま) 新センター長
・井村敏(いむら さとし) 百瀬の同級生 スロット大井センターにいた
・モーガン・ヘンドリック 襲撃された著名なアメリカの投資家
・芳賀(はが) グループディスカッションの中の一人
・石橋(いしばし) トヨトシ電装 人事部
・大塚誠(おおつか まこと) トヨトシ電装 社長
・成沢(なるさわ) ゼミの指導教授
・横田久(よこた ひさし) 百瀬の二年後輩
週刊近代
・内海健太郎(うつみ けんたろう) 記者
・不動悦男(ふどう えつお) 内海の上司
・黒木和弘(くろき かずひろ) 専属の契約記者
・中前田剛(なかまえだ つよし) 週刊新報の記者
・曾根幸介(そね こうすけ) 内海の三年先輩
・梶山武郎(かじやま たけろう) シニアアナリスト
『バルス』人物相関図(画像)
『バルス』感想
この世の中便利であふれていますね。
しかし、その裏では様々な人が動いています。
利便性を求めると何かが、誰かが負担になる。
便利な日常を送れていることに感謝を忘れてはいけないなと痛感する内容でした。
物流系の話はコチラもおすすめです
『バルス』漢字のよみかたと意味(さらに楽しみたいかたに)