今回は楡周平さんの『TEN』を紹介していきます。
こんな方におすすめ
- 楡周平が好き
- ビジネスでも生かせる小説を探している
- 小説に出てくる難しい漢字を理解してスラスラ読めるようになりたい
書籍情報
出版社:小学館
発売日:2018/9/21
単行本、432頁
※文庫版:上・下2021年2月、小学館より出版
Contents
著者について
楡周平(にれ しゅうへい)
1957年岩手県生まれ。慶応義塾大学大学院修了。米国企業在職中の1996年に『Cの福音』でデビュー、翌年より作家活動に専念する。「朝倉恭介シリーズ」「有川崇シリーズ」「山崎鉄郎シリーズ」をはじめ、『フェイク』『再生巨流』『介護退職』『虚空の冠ー覇者たちの電子書籍戦争』『修羅の宴』『レイク・クローバー』『ミッション建国』など、緻密な取材に裏付けられた圧倒的スケールの社会派エンターテインメント作品を世に送り出している。近著に『ぷろぼの』『国士』『バルス』など。
『TEN』単行本より引用
『TEN』あらすじ
ビジネス小説の旗手、楡周平の勝負作!!
戦後の動乱期、横浜のドヤ街で当たり屋稼業をして暮らす「テン」こと小柴俊太は、幼馴染と偶然再会した縁で、料亭の下足番として雇われる。ある日、幼馴染の上司でもあるムーンヒルホテルの次期社長・月岡に見出され、彼の運転手を務めることになる。やがて月岡の会社に就職した俊太は、学歴はないものの独創的なアイデアと度胸で次々と実績をあげ、異例の出世をしていく。ところが、ある事件が発覚し、会社は上場廃止の危機に陥る。一連の騒動の背後には、思いもよらぬ人物の裏切りがあった・・・・・・。小学館より引用
『TEN』登場人物
・小柴 俊太(こしば しゅんた) テンのあだ名がついている
・麻生 寛司(あそう かんじ) 俊太の5つ年上。
・敬太(けいた) 俊太の兄 寛司と同じ歳。
・月岡 光隆(つきおか みつたか) ムーンヒルホテル社長御曹司
・澤井 文枝(さわい ふみえ)
・川俣 茂二(かわまた しげじ) 通称しげさん
・池端(いけはた) 経理課長
・滑川悦男(なめかわ えつお) 未払金担当 係長
・磯川照夫(いそかわ てるお) 大門会 組長
・丸山、中井 俊太の部下
文枝の家族
・庄一(しょういち) 父
・文彦(ふみひこ) 弟 高3
・武彦(たけひこ) 弟 中2
・荒木久(あらき ひさし) 販売企画部一課 課長
・浜島英輔(はましま えいすけ) 俊太の部下
・光子(みつこ) 俊太と文枝の娘
寛司の家族
・真澄(ますみ) 妻 旧姓 上島
・繁雄(しげお) 息子 兄
・真司(しんじ) 息子 弟
・木暮猛(こぐれ たけし) 大手広告代理店
・ラルフ・ラッセル 合弁会社パートナー。ハミルトンホテル 経営戦略担当副社長
・デビット・ハミルトン ハミルトンホテル会長
・ロバート・ハミルトン ハミルトンホテル社長
・小里慎也(おざと しんや) 毎朝新聞 経済部次長
・大坪克正(おおつぼ かつまさ) 帝都銀行頭取
・北畑智成(きたはた ともなり) 帝都銀行専務
・山城英輔(やまじょう えいすけ) 弁護士
・蘆沢啓太郎(あしざわ けいたろう)
・中江宗俊(なかえ むねとし) スミダ興産社長 月光会会長
『TEN』を読んだ感想
テン(俊太)の成りあがり物語。
ホテルが舞台の話です。
中卒のテン(俊太)は社会をどう生き抜くのか。
攻められたら、守りの体制。ではなく攻めつづける俊太の強さ。
戦後から50年分ほどの時代が描かれており、その長さをしっかり感じるのに、さらっと読める読みやすさ。
最後の北畑と俊太のやり取りが印象に残りました。
出来ないとはなから諦めるのではなく、どうすれば出来るかを考えることの重要さ。
ビジネスマンにもおすすめの本です。
モデルになった人物?については、調べてみたところ、様々な意見があるので特定はできませんが、本の最後に参考文献が載っています。
『TEN』に出てくる漢字の読みかたと意味